各種ネタバレを含みます
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全と一
P3の公式設定資料集とペルソナ倶楽部P3を購入しました。
本編中では明かされなかった設定などが事細かに書いてあり大変面白かったです。特に資料集のインタビュー形式の対談が素晴らしかったので、P3をプレイした方に併せて読んで欲しい本だと思いました。逆に倶楽部は本編で言ってよってことが多かったかな……
先日書いた順平のペルソナについての記事の時には手放したと思っていた錬金術の入門書がまだ手元に残していたのを見付けたので、それについても書きます。
長くなったので折り畳みました。本編のネタバレを含みます。
本編中では明かされなかった設定などが事細かに書いてあり大変面白かったです。特に資料集のインタビュー形式の対談が素晴らしかったので、P3をプレイした方に併せて読んで欲しい本だと思いました。逆に倶楽部は本編で言ってよってことが多かったかな……
先日書いた順平のペルソナについての記事の時には手放したと思っていた錬金術の入門書がまだ手元に残していたのを見付けたので、それについても書きます。
長くなったので折り畳みました。本編のネタバレを含みます。
ツイッターではポツポツ話していたのでとりあえず先に引用しておきます。
5月23日 あまり核心に触れないように書くけど宇宙と世界の要素は錬金術にもあるもので、生と死は蛇のウロボロスだったりヘルメス思想の全一の考えでもあるし、ザ・ワイルドのこともあるし、もしかして順平ってP3においてはかなり重要な役割を果たしていたのかも?
等身大の男子高校生である順平がそういった核心に繋がる要素を持っているってなんかワクワクするな〜〜本人にはその気はないけど全一思想・霊魂導師・生死・救済のかたちが埋め込まれているのすごい
5月29日 ヘルメス・トリスメギストスという存在に焦点を絞ってストーリーを外殻から見るとするならば、オルフェウスが大アルカナを旅する愚者としての役割(ザ・ワイルド)を与えられた代わりにヘルメス(そしてトリスメギストス)はギリシャからエジプトへの変化を明確に示すための役割を果たしたとも言える?
マクロコスモスとしての大アルカナ・ユニバースおよび主人公、ミクロコスモスとしてのSEESメンバーたち、その橋渡しとしてミクロコスモスに内包されるヘルメス・トリスメギストス(伊織順平)ということ?かな?
唯一者の奇跡の成就に当たりては、下なるものは上なるものの如く、上なるものは下なるものの如し、という一文もあることだし主人公が順平のことを(友情/親愛/魂として)たくさん好きでも何もおかしくないってワケです
5月29日 足立透は世の中クソだなと言ったけれど伊織順平は虚無感を外に放出せず内にぶつけていて その虚無感と向き合ったからこそ順平にはヘルメスというペルソナが覚醒したし、足立にはペルソナとは言い難い(ペルソナとシャドウが根本は同一であることを前提とした)シャドウ寄りのマガツイザナギが覚醒した
伊織順平は未成年だけれど本編開始時はアダルトチルドレン真っしぐらというような状態だったんだなあ〜 ピエロ、クラウンとも呼ばれるタイプに属すると思うんだけれど、それはヘルメス・順平(我は汝、汝は我)のアルカナである道化師のモチーフと、そのカード自体が表す精神的未熟さと繋がっている?
5月29日 3におけるペルソナは自らの内にある死と向き合うことにより発現すると言われているけれど、伊織順平の内側には身内(もしくは近しい者)の死が無くて、それでも彼がヘルメスを覚醒させたのは、生きているのがつらくて死にたかったけど死ねなくて、そのまま死を(自覚することなく)抱えたから?かも?(※山岸も身辺の死についての設定が無い)
5月30日 副島さんの描いた順平の決定稿を見て気付いたんだけど帽子のマークは三つ葉ではなくて、繋がったひとつの輪だった これは錬金術の思想におけるウロボロス的な意味があるのかなと思った
メモ用のアカウントで書いた内容も含みます。
ペルソナ倶楽部P3の解説文にて、「己の中の死を見つめ、力となそうとする者のみが影時間への適応を入手できる」「(召喚銃を使うことで)死の恐怖を感じることにより普段は抑圧している無意識下の、意識と無意識のはざまに穴を空ける」「今作でのペルソナ能力は他者に与えられるものではなく、死に抗い、必死で生きようとする意志こそが能力覚醒の原動力」と説明されていました(原文とは変えています)。
エルゴ研での実験が失敗した後に人工ペルソナ使いの実験が行われましたが、その時点ではペルソナ能力を得るための条件が判明していなかったとも説明されていました。ただし人工ペルソナ使いの研究の期間が全く特定できず、2009年の時点でも能力覚醒の条件が分かっているのかどうか、ということが解説されていないので黄昏の羽のブラックボックス的な扱いをするしかないのかな~、とも思いました。上記の条件もペルソナ倶楽部ではイゴールが話したという体裁を採っていますし……
改めて劇場版を観た時に気付いたのですが、月光館学園高等部の正門にある校名のプレートの上部には校章らしきものがあり、それは2匹の蛇と冠のあるもので、錬金術における大いなる作業(オプス・マグナ)の図案にもあるヘルメスの杖を模したものではないかな~と。その名の通りヘルメス・トリスメギストスの所持していたとされる杖で、上部の王冠は至高の境地、2匹の蛇は「上なるものは下なるものに、下なるものは上なるものに」という天地照応を示し、これはカバラの思想とも関連しているとのことです。カバラといえばセフィロトの樹ですが、経路の数である22というのはタロット(大アルカナ)と対応している、とゲーム内で養護教諭の江戸川先生が説明していましたね。
「上なるものは下なるものに、下なるものは上なるものに」というのは天と地は隔てられた存在ではなく相互に作用するものである、ということかなと思っているのですが、ヘルメス文書における事物の秩序的連鎖の考え方と同じなのかなと思います。マクロコスモスとミクロコスモスの相互作用は人間の運命と宇宙にも該当し、ひとりの人間であっても宇宙と繋がり影響を及ぼすことができる、全一思想のかたちと同じであるとするならば、P3の主人公が最終的にユニバース(宇宙)の力を得ることは錬金術の思想になぞらえることが出来るのではないかな、と考えています。
ペルソナ倶楽部P3の巻末でも明言されていますが、タルタロスの各階層名の由来はユダヤ教の世界観・死生観における7つに分かれた地上世界であり、深層モナドもあらゆるものの構成要素「1なるもの」から採用されているそうです。ダンテの「神曲」に登場する煉獄界も7つの階層に分かれた山であり、ひとつ登るごとにひとつ罪が許されます。7という数字は錬金術のヘルメス思想においては宇宙の7天体(惑星)と関連していて、P3の設定として繋がりがあるのかどうかは分かりませんが、並べてみると面白いですね。
マクロコスモス・ミクロコスモスの考えは本編終盤およびFESでのニュクス、エレボスとも繋がってくるかな~とぼんやり考えていますがFES後日談を受け入れる勇気がまだないので保留としておきます。
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