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セカイ系との距離/未熟な魔術師
近況■
・ソウルハッカーズをクリアしました。感想を書こうとしたもののアメリカ・インディアンのことについても調べてから喋った方がいいな?!とメモだけ整理しました。ファンブックも買ったら書きに来ます。SJといいこうやって調べてからじゃないと話すべきではないという変な考えになってしまっていて駄目ですね。
・朧村正DLC3最高でした。

「ペルソナ3がセカイ系であるか否か」ということを考えていた頃のログを引っ張ってきたのでそのまま貼っておきます。かなり暴力的論法だしそもそも理論として成り立っていないのはまあメモなので……。それに追記する形で順平の話も書きました。長いので折り畳んでおきます。

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6月17日 ペルソナ3は本当に面白い作品だな ゼロ年代の若者たちの共感と同意のためのセカイ系を取り込みつつそれを意識させない絶妙なバランス エヴァ的でありマトリックス的でもある
判断材料を増やして置いてじっくり考えればペルソナ3は非常によくできたゲームだと分かるんだけどそれに気付くためには立ち止まって寄り道をしなくちゃいけない 世の中みんな寄り道するひとばかりではない だからアトラス作品はファン以外に受けが悪かったのだと思う
伊織順平の、主人公が外的要因による妊娠からの出産を果たして世界滅亡の話をくわしく聞かされても、お前気持ち悪いよって言える人並みさを大事にしたい
6月18日 「自分が今日死んだとして、世界はこのまま続いていくと思うか?」という問いへの答えは 本来はイエスと言い切れないものであったが(だからこそマトリックスという作品もあった)こんにちでは 人はネットを介して人と商業作品について語り合ったりしていて 他者となにかを共有していて
もし、明日なんてないとしたら?なんて問いは最早ばかげた定型文になってしまって 誰の責任なのか分からないけれど SFもセカイ系も流行らないよなあって
「明日の天気予報があるから明日は来る」なんて
6月19日 ペルソナ3のことをセカイ系だと言ったけれど、セカイ系の定義を考え直してみたら、ペルソナ3の主人公はプレイヤーの感情移入先である無個性さがベースにあり主人公自身の自意識が描かれる場面は一切なく、また、セカイ系の条件である「ぼく」と対になる「きみ」の存在が無く、たとえ「きみ」を→
→アイギスだと仮定しても、アイギスは世界を変えるだけの力は無かった ただし「きみ」としてのアイギスは戦闘美少女ロボットというおたく向け要素を持っている アイギスを「ぼく」とした場合は「きみ」が主人公となりよりセカイ系に近付く不思議さがある そういうわけでペルソナ3はセカイ系とは→
→簡単に評価できない所はある 一般向けを意識して作られたペルソナ3はゼロ年代に流行ったセカイ系の要素を取り入れつつもアトラス特有のオカルト要素に重きを置いているので、エヴァのオマージュというだけの作品にはとどまらなかった の かな?
ゼロ年代に流行った陰鬱で救いようのないいわゆる「鬱ゲー」と呼ばれるものと違うのはペルソナ3の主人公と仲間たちが前を向き続けて進んで行って自分たちの力で未来を勝ち取ったというところかなと思う 主人公の死を鬱エンドと言う人もいるけれどあれはあれで良かったんじゃないのと思う


以上がちょうど一ヶ月前にメモとして残していたことです。
実際そうであるかどうかは別として、ペルソナ3をセカイ系とするならば「ぼく」であるのは伊織順平だろうなと思いました。この世界を救ってから消えた主人公を「きみ」と仮定すると、その存在と最も遠くて近くて喪失による比重が最も大きかったのは順平かなあ、と。日常から非日常への巻き込まれ度は確実に順平が一位ですね。俺が望んだ非日常はこんなにヤバいものじゃない(ラノベタイトル)
順平は大アルカナの魔術師であることから「一なるもの」であり愚者の第一歩・通過点としかなり得ず、全となる(宇宙となる/チャネリングする)可能性を持ちながら「現実はこうである。自分はこうである」という定義に縛られて動くことができず、自分の行動が世界の危機とリンクしていながらもその主人公たりえない傍観者としての「ぼく」である、と考えると面白いです。哲学的水銀へ蒸留(濾過、精製?)されないプリマ・マテリアであり大いなる作業に移行できない錬金術師(魔術師)の順平。

順平のペルソナが覚醒前後で基礎デザインに大きな変更がないけどトリスメギストスの全身が黒から赤に変化したことについて理由を見付けられていなかったのですが、これは作業の一環における物質の赤化の「赤い王」、不死鳥の凱旋である「ルベド」を模したものだと推測できました。そして勿論のこと、覚醒前のヘルメスの黒い姿はニグレドを模しているのだと思います(ニグレドは腐敗であり順平イライラ期だと)。そもそも錬金術は物質的意味よりも精神的な意味合いの方が強いので、金属の色彩変化は自己の内面(精神)の変化とリンクしていると考えられているようで、順平は自覚していなくても確実に進歩している、しかし意識的に変化させなかったからこそ未だ宇宙(ユニバース、21番)とコンタクトできない魔術師である。アルベド(白化)をすっ飛ばしているのもその意図を含んでいるのかもしれませんね。自力でディア系魔法を覚えられず外的要因によって自己回復スキルのみ習得するところも無意識下の成長っぽさがあります。


内容を分散させてしまったので各記事へのリンクを追記しておきます。
かわいいあの子の4番バッター(ヘルメスの話)
全と一(人間と宇宙/など色々)
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