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母の再訪
創世記のアベルとカインの話をP3のNYXと人類に置き換えてうんぬんと考えていた時期がありましたが先日トリニティソウルの設定読んでワロタ(近況報告)


ユングが唱えたポジティブな影のイメージ(影は死と同義であるとされるが、自我を発展させるために未熟な自己の死は乗り越えるべきであり、自らの影となる否定的要素を受け止め統合することにより人は個性化を果たす)を前提として、P3におけるNYXの存在が地母神の象徴であるかどうかを考えていました。
生命的原理を表す太母がNYXであるなら、そのNYXによって訪れる「死」に対抗するペルソナ能力者の導き手として、智慧の原理を表す老賢者の役割がイゴール(及びフィレモン)であると推測することが出来ます。

前述の通りカイン・アベル兄弟の話を組み立てていた時の副産物としてシナリオの流れを簡単にまとめたものを発掘したのでそのまま引用します。
古代、NYXは人間に死という生のためのバネを与えた→現代、死を望む者が世界的に増える・人間同士の殺戮→桐条先代のアノミー的希死念慮によるシャドウ実験が決定打となる→NYX、人間への愛情としての全人類殺害を提示→シャドウ討伐(兄弟殺し)→宣告者 -2014年9月6日
全人類からシャドウを抜き去ること=人間に愛情を向けていたが失望・幻滅した -9月6日
そもそもNYXに意志は無いかもしれないというのはこの後に気付いたことですが、確かに思考をしない宇宙からの圧倒的絶望とした方がSF的には個人的に怖ろしいなあという感じです。
タカヤさんに言わせれば「物質世界に生を与えた存在、この世界で広く信仰されているものの一切を善ではないとするとNYXこそが人類に滅び(苦難の終わり/ゴール地点)をもたらす善幸の神である」で、地母神というより唯一神のように扱われている。もちろんそれはタカヤさんがNYX教という終末信者ねらい撃ちの団体を立ち上げる際にNYXを神の座に据えたからですけれど。(この辺りはグノーシス主義の反宇宙的二元論を調べてもらえればわかりやすいものが見つかると思います。)人工ペルソナ使いの実験の被験者であったことから恐らく実母を亡くしたかどうかしたのであろうタカヤさんがNYX(母親)を信じて求めたという風に考えるといろいろつらいものがあります。
上記の引用ツイートと同時期に別所にてP3は「神を定めぬまま救いの形が決定されていく世界」と呼びました。作中には他宗教・神話の話が殆ど出てきません。普遍的無意識から引き出されるものがギリシャ・エジプト神話の神々であることからP3世界の宗教体系は実世界とほぼ同一かなとは思いますが、終盤から突然SF要素が入ってきて一気に現実味があるんだかないんだか分からない世界観になるのは冷静に考えるとちょっとおもしろいですね。

このエントリで荒垣真次郎に関わる救済の話を書きましたが、主人公についてはあまりにも特殊であるから単に報われた・報われなかったの答えを出せずに悩んでいるし色んな宗教・神話・思想を漁っては主人公に繋げてうんうん唸っています。ある程度の範囲は指定されているけれどゲームをプレイした人によって主人公の姿は変わってくるので、これという決定的な説明ができないことがもどかしいです。あまり悲惨な方向には考えたくないんですけれど……。

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